「SEって年収高いのかな」「ITコンサルに転職するSEの人って多いけど、そもそもSEの時の年収ってどれくらいなんだろう」
SEに転職を検討している方やITコンサルに転職を考えている方で前職の年収が気になる方が多いかと思います。また、SEからITコンサルに転職すると、どれくらい年収が上がるのかという疑問を持つ方も多いかと思います。
この記事では、私が実際にITコンサルに転職するまでのSE時代の年収推移を振り返ってみたいと思います。前職であるSE時代の年収を紹介することで、転職の参考になれば幸いです。
ちなみにSEからITコンサルに転職すると大幅に年収が上がるのですが、年収があること以外にも転職すべき理由があると考えており、以下記事にそういった内容をまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。
【結論】SEが年収をあげたいのであれば転職すべき
特に日系SIerで働いているSEの方は、年収に関して年功序列で悩んでいる方も少なくないと思います。確かに、日系SIerでのキャリアは安定しており、良い面もたくさんありますが、年収に関してはデメリットがあると感じることがあるかもしれません。
SE時代の年収は、確かに徐々に上がっていきますが、そのペースは遅いです。特に若手時代は、成果や勤務時間に対する給料は少なく、年功序列として年齢が上がり責任が増えるにつれてやっと年収が上がっていく傾向があります。
私は実際にSEとして働いていたとき、年収が一気に大きく上がるイメージが湧きませんでした。そのため、もしSEとしての年収を大きくアップさせたいのであれば、転職を検討するべきだと強く感じています。
特にSEと親和性の高いITコンサルに転職すると年収の悩みはなくなるほど年収が上がります。残業時間はそれほど変わらないのに年収が大きく変わるのであれば、転職したいと考えるのは普通なことだと思います。昇進を待っているとその間は中々年収が上がりません。
年収を上げる2つの方法
年収を上げる方法は大きく2つに分けられると思います。今の会社に残って昇進を目指すか、転職するかです。どちらにもメリットデメリットがありますが、年収を上げたいという方には転職がおすすめです。
| 昇進 | 転職 | |
| 年収の上り | ×遅い | ◎早い |
| リスク | ◎低い | ×高い |
昇進
昇進によって年収を上げる方法は、特に安定志向の方には向いています。例えば、会社の規模や文化に合っている場合や、長期的にその企業でキャリアを積んでいきたいという意欲がある場合は、昇進を待つ選択肢が有効です。
しかし、年功序列が強い会社では、昇進に時間がかかるというデメリットもあります。特に、SEの場合、若い頃の年収の上昇幅は小さく、年収1,000万円に到達するのは、40歳前後が一般的です。とはいえ、昇進を待つことができれば、安定的に年収が上がるメリットもあります。会社の雰囲気や文化が自分に合っていると感じる場合は、昇進を待つ方が良いかもしれません。
転職
もう一つの方法は、転職です。これはより短期間で年収を上げたい人には非常に効果的な選択肢です。特に、SEから親和性の高いITコンサルへの転職を考えると、年収が大きく上がる可能性があります。私は実際にITコンサルに転職して、年収が350万円以上増加しました。
転職を通じて、より高い給与が得られるだけでなく、新しいスキルや経験を積むことができるという点でも、転職は非常に有益です。ただし、転職にはリスクも伴います。新しい環境や文化に適応する必要があり、転職先の企業文化が自分に合わない場合も考えられます。そのため、転職を決断する前には十分に情報収集し、慎重に選ぶことが重要です。
日系SIerは年収が大幅に上がらない
日本の大企業に多く見られる、年功序列において、SEの年収はなかなか大きく上昇しません。もちろん、一定の年齢を重ねることで昇進し、年収も上がるものの、その上がり方は徐々にしか進みません。特に20代から30代前半の若い世代は、年収の上がり幅が小さいです。
私がいた会社では、普通の昇進スピードで40歳を過ぎる頃にようやく課長に昇進し、その時点で年収1,000万円に到達するかどうかというレベルです。しかし、転職を視野に入れると、年収1,000万円に早い段階で到達する可能性が十分にあります。
例えば、SEからの転職先として私がおすすめしているITコンサルでは、20代後半から30代前半で年収1,000万円を達成することができます。もちろん、コンサルとしての努力が必要ですが、年功序列に縛られることなく、実力で短期間で年収を上げられる可能性があります。
特に若手は年収が上がらない
特に私が入社した日系大企業SIerは、若手の頃の年収が低いです。ベースの給料はほとんど上がっていかないのが実態です。若手で実際に年収を上げるためには、賞与で高い評価をもらうか、長時間働いて残業代で稼ぐことが必要となります。
各年次での年収
ここからは、私のSE時代の年収の上がり方を紹介したいと思います。金額はざっくりの参考程度に見てもらえればと思います。各年次の年収と簡単な仕事内容を紹介します。
- 1年目:450万円
- 2年目:700万円
- 3年目:650万円
- 4年目:600万円
- 5年目:1000万円 ※海外出向
- 6年目:700万円
- 7年目:700万円 ※住宅補助消滅
- 8年目:コンサルに転職
1年目:450万円
1年目は、1年間のほとんどが研修だったため、残業代はほとんど出ていませんでした。住宅手当が毎月5万円出るのを含めて、年収は450万円くらいでした。
2年目:700万円
2年目になって、プロジェクトに参画することになり、早速大炎上プロジェクトに投入されました。このプロジェクトは、大規模なSAP導入案件であり、毎月80時間くらい残業していました。顧客先常駐のプロジェクトだったのですが、土日にも顧客先に出勤することがありました。そのため、年収は2年目で700万円にまで達しました。この年のような過酷なプロジェクトに従事すると、年収が大きく上がることがあります。
3年目:650万円
3年目は、2年目の大炎上プロジェクトからは離れることができましたが、引き続きSAP関連のプロジェクトでした。土日に働くことはなかったため、残業は毎月50~60時間程度に抑えられていました。年収は2年目から少し下がって650万円でしたが、この年は少し余裕ができ、仕事が楽しいと感じた年でした。
4年目:600万円
4年目でようやく落ち着いたプロジェクトに配属されました。残業は毎月20~30時間と減少し、その分年収も少し低くなりました。この年は、前年に比べると年収が落ちましたが、時間的にも実力的にも余裕を持って仕事ができるようになり、プライベートも充実させることもできました。
5年目:1000万円
5年目は、海外出向を経験した年です。海外勤務の手当てや日本側での手当ても出るため、日本円と現地通貨の両方で給料が支給され、その結果として年収は前年度の1.5倍以上となり、1000万円に達しました。海外での経験は非常に貴重であり、スキルアップや視野を広げる良い機会となりました。
6年目:700万円
6年目には帰国し、日本での仕事に戻りました。帰国後は裁量労働制となり、30時間の見込み残業の給料となり、年収は700万円になりました。プロジェクト自体は落ち着いていてそれほど大変ではなかったので、年収としても妥当かなと思いました。
7年目:700万円
7年目は家を購入し、住宅補助がなくなったことで年収自体は前年とほぼ変わりませんでした。しかし、大規模プロジェクトに関わることになり、残業は毎月70~80時間になりました。このプロジェクトも客先常駐だったため、家と客先を往復するだけの毎日で疲弊していました。
8年目:コンサルに転職
8年目に、コンサルに転職することを決意しました。前年のプロジェクトの中でITコンサルの人たちと一緒に仕事をしたことがきっかけです。結果的にコンサルに転職してよかったと思っています。
まとめ
今回はSE時代の年収を紹介しました。コンサルと比べると低い年収帯での推移になっていることが分かるかと思います。もし、ITコンサルへの転職に興味がある方に私の年収の変遷が何かの参考になれば幸いです。



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