「システムエンジニアってどんな人が向いているの?」「激務と聞くから自分に合っているか不安…」
こういった疑問や不安を持つ人は多いと思います。IT業界は将来性があり、SEという仕事に興味を持つ方も多いはずです。一方、求人サイトを見ていると、SEの募集はとても多く、IT業界は常に人手不足です。SEは激務だとか、ブラックだとか、ネガティブなイメージもあるかと思います。そこで大切なのが、自分はSEに向いているのかどうかを見極めることだと考えています。
元SEの現役ITコンサルである私が、実体験をもとに私が考えるSE向きの人、SE向きじゃない人を4つの観点から解説したいと思います。人それぞれ向き不向きがあると思いますが、この観点は当てはまりそうといった診断されているような感じで気軽に見てもらえればと思います。
本記事では、SEの仕事内容を踏まえつつ、向いている人の特徴を紹介します。読み終えた頃には、SEを目指すべきかどうかの参考になっていると幸いです。
ちなみに、もっと具体的にSEの役割別での違いを紹介している記事を以下にまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。
結論:モノづくりが好きな人はSE向け
結論から言ってしまうと、モノづくりが好きな人はSEに向いています。
「えっ?SEってシステムの仕事でしょ?モノづくりとは違うんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。
たしかに、SEが扱うのはシステムなので、目に見える形ではないことが多いです。でも、SEはお客様の課題をヒアリングし、それをもとに設計し、開発チームや関係者と協力してひとつサービスを作り上げていく仕事です。目には見えないものの、何かを作り上げていくという点では、モノづくりと同じです。
SEはシステムを作る仕事
SEの本質的な役割は、顧客にとって最適なシステムを作ることにあります。そのためには、ただ技術があるだけでなく、要件を整理する力や、関係者と調整する力などの様々なスキルが必要になります。こういったプロセスを通じて、システムが完成した時の達成感ややりがいは、モノづくりが好きな人にとって非常に魅力的なものです。
また、システムは一度作って終わりではなく、長期的に使われ、会社の中で重要な役割を担います。その会社の業務を支える仕組みを自分が作ったという実感は、SEならではのやりがいです。
SEに向いている人の特徴4選
では、実際にどんな人がSEに向いているのか。ここからは私の実体験をもとに、SEに向いていると感じた人の特徴を4つご紹介します。ぜひ診断されているような気持ちで読んで見てもらえればと思います。
いろんな人と関わりたい人
SEの仕事は、チームで進めるプロジェクト型が基本です。特にシステム導入の現場では、以下のようなステークホルダーと関わることになります。
- 顧客のIT部門
- 顧客のシステムユーザ部門(業務部門)
- 下請けベンダー
- 他システムの外部ベンダー
- コンサル
つまり、一人でもくもく作業するというよりは常に誰かとコミュニケーションをとりながら、協力してモノを作り上げていく仕事なのです。社内外問わず、いろんな人と関わるのが好きな方や調整やコミュニケーションが向いていると感じている方は、SEに向いていると思います。
根気強い人
システム導入のプロジェクトは、長期戦になることが多いです。特に基幹システムの導入のような複雑なプロジェクトは、2,3年かかります。そういった長期的なプロジェクトでは、以下のような様々な困難にぶつかりがちです。
- 顧客要件の変更や課題の発生により遅延が発生する
- 遅延により稼働時期が遅れる
- 顧客との関係が悪化する
- プロジェクトメンバーが交代する
こうしたトラブルを乗り越えるためには、途中で投げ出さずに取り組む根気強さが必要です。逆に言えば、何が起きてもコツコツ続けるのが得意だったり、失敗してもめげないタイプの人にはピッタリです。
手触り感が欲しい人
SEは、最初は何もないところから徐々にカタチを作っていく仕事です。最初は顧客の要望をヒアリングするだけで、完成イメージすらありません。それが設計書になり、開発が進み、テストを経て、システムとして形作られるというプロセスは、ゼロからモノを生み出していく感覚そのものです。
自分が作ったものが目に見えて動き、それを実際に誰かが使うという手触り感を求める人には、SEの仕事は非常にやりがいがあるでしょう。コンサルの場合だと、何かのサービスや製品を作ったりするわけではないので、逆に手触り感がない仕事だなと感じています。
細かい作業が得意な人
システム開発には大量の確認作業やテスト作業が付きものです。SEの中でも、より技術者寄りの人たちに細かい作業が多いのですが、主には以下のような作業があります。
- 様々な利用パターンを想定したテストケース
- 細かいエラーの確認
- バグの修正対応
- 納品書類の作成や仕様書の整合性チェック
こうした作業は、一見地味で単調に思えるかもしれません。しかし、システムの品質を左右する非常に重要な工程です。地味な作業でも正確に進めるのが得意な人は、SEとして信頼される存在になれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。システムエンジニアは、技術職でありながら、チームワークや根気といったどこか泥臭さを求められる職業です。泥臭くも、モノづくりが好きで、人と協力して成果を出すのが好きな人には、SEという仕事はとても向いていると思います。
向き不向きはあると思いますので、自分の性格や価値観がSEの仕事とマッチしているかどうかを知ることができれば、転職やキャリアの判断軸がはっきりするかと思います。そういったキャリア選択の参考になれば幸いです。
コメント