ITコンサルが嫌われる理由とは?SEからITコンサルに転職した実体験をもとに解説

コンサルの実態

「ITコンサルは嫌われる」と耳にしたことはありませんか?、「ITコンサルが同じプロジェクトにいるけどなんか好きになれないなあ」と思ったことはありませんか?

私自身、SEからITコンサルに転職して実感しましたが、ITコンサルは、確かに嫌われやすい要素を多く持っている職種だと思います。もちろん、すべてのITコンサルが嫌われているわけではありませんし、丁寧で優秀な人も多いのですが、どうしても職種の特性上、ベンダーや顧客から反感を持たれやすい役割だと思います。

本記事では、ITコンサルが嫌われる理由を、私自身の実体験を交えながら解説します。ITコンサルに転職しようか迷っている方への判断材用になれば幸いです。

とはいえ、私はSEはITコンサルに転職すべきと考えているのですが、その理由を以下の記事にまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。


嫌われる理由は、プロジェクトでの役割やコンサルの特性

結論から言うと、ITコンサルが嫌われる理由はプロジェクトでの役割やコンサルの特性そのものにあり、様々な場面で嫌われてしまう理由が潜んでいると思います。ITコンサルはプロジェクト全体を見渡し、課題を特定し、リスクを管理する役割を担います。

しかし、それは現場でシステムを作ったり設計書を書いたりする仕事とは違い、成果が目に見えにくいのです。そのため、SEや顧客の現場層からすると「口ばっかりで何もしてない」「上から目線で指示だけしてくる」と見られてしまいます。これは役割上ある程度避けられない側面でもあります。


ITコンサルは嫌われる立ち振る舞いを求められる職種

システム導入プロジェクトにおけるITコンサルの役割は、「課題の整理」「リスク管理」「経営層や顧客への説明」「利害調整」などです。つまり、現場で手を動かす人たちに「厳しいことを言う」役割が求められるのです。

たとえば、SEが報告してきた進捗報告資料に、「なぜ課題が2週間も放置されているのか」「進捗は本当に計画通りの青信号なのかリスクがあるので黄色信号なのではないか」と言わなければならないこともあります。

SEからすると「何も作っていないのに、口だけ出してくるな」と感じやすいですよね。これはコンサル本人が嫌われたいからそうしているわけではなく、プロジェクト全体を成功させるために必要な役割だからです。ただし、表面的には「嫌なやつ」と見えてしまうのが難しいところです。


嫌われる理由3選

具体的にどういった点が嫌われてしまうのかを紹介します。

単価が高いくせに口だけに見える

ITコンサルはSEと比べると単価が2倍近くになることもあります。それなのに「システムを作るわけでもなく、設計書を描くわけでもなく、口だけ出している」と思われがちです。

実際には、プロジェクト全体に影響するリスクを先回りして潰したり、複雑な課題を整理して顧客に説明したりと、SEや顧客現場層には目に見えない成果を出しています。

しかし、現場のSEからすると「そんなことより設計書を手伝ってくれたほうが助かる」と思うのも無理はありません。このギャップこそ、コンサルが嫌われる大きな理由の一つです。


全然成果を出していないのになぜかたくさんいる

ITコンサルは成果が見えにくい職種です。SEのように「設計書を納品」「プログラムを完成」といった明確なアウトプットがないため、現場レベルの人たちからすると全然仕事していないのではないかと思われてしまうことがあります。

それなのに、コンサルの人たちがたくさんいると、こんなに人数いらないだろうとSEから不満を持たれることも少なくありません。

ただし、実際には複雑な課題に頭を使って取り組み、それを資料化して意思決定をサポートするという大事な役割を担っています。しかもそれをスピード感を持って日々顧客と議論を重ねています。成果が見えにくいために誤解されやすいのです。


上から目線だし話し方が気に食わない

ITコンサルは自信を持って発言する人が多く、また説明の仕方からどうしても上から目線に聞こえやすいです。

私自身もSE時代にコンサルとやり取りしていたときは「なんでそんなに偉そうなんだ」と感じたことがありました。ただ、実際に自分がコンサル側に立ってみると、仮説思考を前提に限られた情報で議論を進めなければならなかったり、プロジェクトを強烈に推進しなければならないという立場上、どうしてもそういう話し方になってしまうことが分かりました。

「こういう仮説に基づいて考えた結果、リスクがあるから対応すべき」という伝え方をすると、どうしても論理的で断定的に聞こえてしまいます。役割上仕方のない部分ではありますが、結果的に嫌われやすいのです。

やたらと横文字を使ってくる

「アサイン」「アジェンダ」「スコープ」など横文字を使う人が多いです。慣れていないような現場の人からすると、いきなり意味不明な単語を使って分かりにくい説明をしてきたと感じることがあるかと思います。

ただ、コンサルがなぜ横文字を使うのか私なりの考えがあります。それはコンサルは外資系であることが多く、社内の用語が英語であることが多いためです。実際、社内のメールや社内システムは英語であることが多く、その流れで横文字を使うことがたくさんあります。

とはいえ、それを顧客の前で出すのは受けが悪いと思いますので、嫌われる一つの要因になってしまっていると思います。


まとめ:ITコンサルは嫌われることも含めて役割の一部

ITコンサルが嫌われる理由はすべて「職種の特性」から生じるもので、コンサル本人の性格だけが原因ではありません。つまり、嫌われることも含めて役割の一部とも言えます。

SEからコンサルに転職した私の実感としては、嫌われやすい反面、プロジェクト全体を動かす醍醐味や、経営層に近い立場で戦略を考えられる面白さもあります。

もしITコンサルに興味を持つ方がいたら、ITコンサルは嫌われやすいという側面からの情報も何か参考になれば幸いです。

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