年功序列と成果主義の違いとは?メリット・デメリットから私が年功序列を推す理由

コンサルの実態

「日系の企業から外資系の企業に転職するんだけど何が違うんだろう」「年功序列と成果主義って具体的に何が違うんだろう」

転職を考える際、年功序列と成果主義のどちらの環境が自分に合っているのかを悩んでいる方は少なくないと思います。どちらにもそれぞれのメリットとデメリットがあるため、どちらを選べばよいか迷ってしまうと思います。私は日系SIerから外資系総合コンサルに転職し、両方の文化を経験してきました。

この記事では、私がそれぞれの環境で感じたメリットとデメリットを比較します。年功序列と成果主義がどのような特徴を持ち、それぞれにどんなメリット・デメリットがあるのかの参考になれば幸いです。

※ちなみに、年功序列vs成果主義も含め、日系SIerと外資系コンサルの企業文化の違いについて、私なりの考えを以下記事にまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。

年功序列を推す理由

年功序列、成果主義のどちらの企業でも働いたことがある私がなぜ年功序列を推すのかの理由を紹介します。もちろん人それぞれで成果主義の方が合う人もいるかと思いますが、私の独断と偏見から紹介したいと思います。

年功序列は長期的に安心して働ける

年功序列の最大のメリットは、社員が安心して長期的に働ける環境をつくれる点です。勤続年数に応じて給与や役職が上がるため、将来のキャリアや収入が見通しやすく、生活の安定につながります。また、短期的な成果だけでなく努力や経験も評価されるので、コツコツ取り組む人に向いています。さらに社内の競争が激化しすぎず、協力し合う文化が生まれやすいのも特徴です。若手が先輩から丁寧に指導を受け、技術やノウハウを継承できるため、組織全体の人材育成にも効果的です。

年功序列と成果主義にメリットとデメリットがある

年功序列と成果主義、どちらの制度にも良い点と悪い点があると思います。年功序列は安定性が高く、長期的なキャリア形成に向いていますが、成果が反映されにくく、やりがいを感じにくい一面もあります。一方、成果主義は成果が直接評価に反映され、自己成長を促進する一方で、競争が激しくなりがちで、ストレスや離職率の高さというデメリットもあります。

それぞれの制度が自分にどれだけフィットするかは、性格や価値観、ライフステージによって異なりますが、私にとっては、ある程度安定的に働ける年功序列の企業文化の方が合っているかなと思いました。自分に合った職場環境を見極めるためには、両者の特徴をしっかりと理解し、何を重視するかを明確にすることが大切です。

そもそも年功序列と成果主義とは

そもそも年功序列と成果主義がどういったものなのかを簡単におさらいしておきたいと思います。

項目年功序列成果主義
概要勤続年数や年齢に応じて給与・昇進が決まる仕組み。日本の伝統的な人事制度。成果や能力に応じて給与・昇進が決まる仕組み。年齢や勤続年数は重視されない。
目的社員の長期的雇用を保証し、安定的に人材を育成・継承すること。個人の能力を最大限に発揮させ、生産性と競争力を高めること。
向いている人・コツコツ努力を積み重ねたい人
・長期安定を重視する人
・協調性を大切にする人
・成果を出すのが得意な人
・実力を早く評価されたい人
・チャレンジ精神や競争心が強い人

こういったことを踏まえて、年功序列と成果主義を人材、文化、年収の面で比較してみました。

年功序列成果主義
人材離職率が低い優秀な人材が集まる
文化チームワークや帰属意識が高い評価が全ての風潮
年収若い時は低い年次問わず高く、実力があれば尚高い

メリットかデメリットかはその人次第

その人の性格やライフステージによって、同じことがメリットにもデメリットにもなり得ると思います。例えば、安定した職場環境や長期的なキャリア形成を重視する人にとっては、年功序列が向いている場合があります。年功序列の企業は、働き方が安定しており、周りの人も長い期間一緒に働く前提で、将来性が見えやすいことから、長期間同じ会社で働くことができる安心感があります。一方、成果主義が向いている人は、自己成長や挑戦を重視し、評価を成果に基づいて得たいという意欲が強い傾向にあります。このような環境では、自分の能力を最大限に発揮し、結果を出すことで評価されるため、成長を実感しやすいというメリットがあります。

また、年齢やライフステージによっても選択肢は変わります。若い頃は成果主義で自分の能力を試すことができる環境が魅力的かもしれませんが、家庭を持ったり、生活が安定してきたりすると、年功序列の安定した環境を求めるようになることもあります。

メリット、デメリット

人材

年功序列
離職率が低く、長期的に同じ環境で働けることから、長く一緒に働ける人が多くなります。こうした安定した環境は、社員にとって安心感をもたらし、会社の文化が根付きやすくなります。しかし、こうしたメリットを享受できるのは、在籍期間が長い社員になるので、平均年齢は高くなりがちです。

成果主義
優秀な人材が集まりやすいですが、その分、条件が良い他の会社へ転職する可能性も高く、離職率が高くなる傾向があります。人材の入れ替えが激しいため、様々な人と一緒に働けて面白いという一面もあります。

文化

年功序列
社員の多くが長期間同じ会社で働いており、企業文化や価値観が自然に形成されます。このため、チームワークや協力の精神が強くなりやすく、社員同士の結びつきが深まります。社内の雰囲気が安定しており、帰属意識が高くなることで、社員が安心して仕事に取り組むことができます。

成果主義
評価基準が明確であり、社員はその評価に主眼を置いているため、業績や結果が全てとなりがちで、評価に対する意識が強いです。ドライな文化が形成されることもありますが、自己成長を重視する人には魅力的な環境です。

年収

年功序列
年次が高くなるにつれて給与が安定して増加する傾向にあります。ただし、若手社員の年収は成果主義の企業に比べて低めであることが一般的です。年次が高いだけで給与が高くなる場合があり、それが会社のコスト負担になるデメリットもあります。

成果主義
成果に応じて評価されるため、若手社員でも優れた成果を上げれば早期に昇進し、年収が増える可能性があります。成果主義の企業では、年功序列の企業と比べて一般的にも年収が高い傾向にあり、特に優秀な社員は、高い賞与を得ることができ、年収の伸びも早いです。

改めて私が年功序列を推す理由

年功序列の方が企業としても安定していて、将来を見通せる安心感があることが分かったと思います。成果主義の場合、社内でも競争が促されているため、競争に負けると退社を検討しないといけないといけない雰囲気もあります。

40歳、50歳と年を取るにつれてそういった働き方がずっとできるかと言われると自信がない部分もあります。年功序列でそれなりに安定した立場で心理的安全性を伴いながら働きたいと考えています。

まとめ

年功序列と成果主義には、それぞれメリットとデメリットがあります。年功序列は安定した雇用と社員の帰属意識を重視し、長期的なキャリア形成に適した環境を提供します。一方、成果主義は成果に基づいて報酬が決まり、自己成長を重視する環境が整っていると思います。私が感じたものを紹介させていただきましたが、自分に合った職場選びの参考になれば幸いです。

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