「新卒での就職先ってどこがいいんだろう」
「SIerに就職しようか考えているんだけど本当に良いのだろうか」
「ITコンサルの人って元々SEの人が多いけど、どういう理由でSEを志望したんだろう」
「どういう理由でSEを志望した人がITコンサルに転職してくるんだろう」
新卒で就職しようと考えたとき、「就職先をどこにしよう?」というのは人生でも最も大きい悩みの一つだと思います。私自身、ITコンサルに転職してから改めて新卒時の経験を振り返り、特に日系大手SIerでの経験が非常に有益だったと実感しています。
新卒での選択肢は多い中で、SEという職業に対する志望動機を思い出すと、当時は「ITを通じて顧客の課題を解決したい」という強い思いがあったことを鮮明に覚えています。
今回の記事では、当時の私が日系SIerを選んだ理由や背景をお伝えし、なぜ新卒で日系大手SIerに就職することがおすすめなのか、その理由をお伝えします。私の独断と偏見での記載となっていますのでその点踏まえてご参考になれば幸いです。
※ちなみに、その後私はSEを辞めてITコンサルに転職することになるのですが、その際の転職理由も併せて紹介します。志望動機、転職理由どちらもお伝えした方がよりSEのことが理解できるかなと思っています。新卒では日系大手SIerはお勧めですが、どこかのタイミングで転職しても良いのかなと思っています。
以下の記事にまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。
私の志望動機
まずは私の新卒時代の志望動機を紹介します。
ITを通じて自らのスキルで顧客の課題を解決したいから
最も大きな志望理由は、ITを通じて顧客の課題を解決したいということでした。IT技術が急速に発展していく状況で、ITの将来性やわくわくを感じていました。ITに関われる職業を選びたいと考えている中で、SEを選んだ理由は、単に技術を提供するだけでなく、顧客とのやり取りを通じて課題解決に貢献できる職業だと考えたからです。
ITは課題解決の重要な手段
私は大学時代に情報/IT系の学部・学科に所属していたわけではなく、電気・電子のいわゆる実験系の学部・学科に所属していました。黙々と実験するのは嫌いではなかったのですが、仕事にしてまでずっと研究をしたいかと言われるとそうではありませんでした。もう少し広い範囲で、社会に貢献できる職業を選びたいという思いが強くなっていきました。
その中で、ITは、多くの企業や組織が抱える問題を解決できるのではないかと感じたのです。ITは今でも、社会や企業の課題を解決するための重要な手段です。私はその経験やスキルを駆使して顧客の課題を解決できるSEとして働いてみたいと考えました。
具体的な志望動機
そういった思いの中で日系で大手のSIerを志望した理由は以下になります。
顧客の課題を解決できる職種
私がSEとして働きたかった一番の理由は、顧客と直接やり取りをし、顧客の抱える問題を解決できるという点です。コミュニケーションをすることが好きな私は、ITというどちらかと言うと小難しい領域において、顧客とたくさんコミュニケーションが取れそうなSEという職種に惹かれました。SEは、要件定義をはじめ、システムの設計・開発・導入を通して、顧客とコミュニケーションをして、顧客の課題解決につなげます。
SEはプロジェクトごとに異なる顧客と仕事をすることになるため、様々な人々とコミュニケーションをとることができ、且つITを用いて顧客の課題解決に貢献することができます。この点が、私は非常に魅力的に感じていました。
将来性のあるITのスキルを伸ばしたい
大学では特にIT系の専攻ではなかったものの、研究職にはいきたくないという思いがあり、逆に幅広い業種・業界の中から自由に、将来的に有用なスキルを身につけることができる職業を選ぶことができたのも大きな理由です。
私はITに関しては特別に詳しいわけではありませんでしたが、将来性がある分野であることは間違いないと思っていました。これからIT関連の仕事をしていくことが自分にとって有益であり、将来的にどんな業界でも通用するスキルを得ることができると考えました。
日系大手の方が新卒の教育に熱心だと考えた
もしかしたら大企業病だったのかもしれませんが、IT企業の中でも、特に日系の大企業は新卒の教育に熱心だと考えました。新卒は人生で一度であり、しっかりとした研修制度やOJTが整備されている企業に入ることが、ITスキルのない私にとっては重要だと思いました。
また、新卒から社会人としてのお作法や働き方の基礎をしっかり学べるとも感じました。そういったいわゆる日本の大企業に入ってみたら今後の社会人生にとって有益なのではないかと考えていました。
新卒におすすめの理由
次に日系大手SIerがなぜ新卒におすすめなのかを紹介したいと思います。
新卒カードは貴重
新卒で日系大手SIerに就職することは、新卒カードを切るのにとてもおすすめの会社です。新卒ならではのメリットもたくさんありますし、将来的にITコンサルや他のIT業界の職種に転職したいと考えている人にとっても、様々な転職先に行けるようなスキルを身につけることができます。
新卒での仕事に対する考え方やアプローチは、後々のキャリアに大きな影響を与えます。そのため、最初に選ぶ会社は非常に重要です。その後に転職をしたければ転職することは可能なので、新卒をどの会社にするのかは、新卒を大事に扱ってくれる会社にすべきと考えます。
日系大手SIerならではの新卒メリットとは
新卒で日系大手SIerに就職することには、他の会社と比べてさまざまなメリットがあると考えています。特に、SIerでは体系的な研修を受けることができるため、社会人としての基礎から技術的なスキルまで、しっかりと学べる環境が整っています。また、上司や先輩がしっかりとサポートしてくれるため、仕事の進め方やプロジェクトの管理方法を学びながら成長できます。
そういった研修が手厚かったり、部署内での歓迎体制がしっかりしている、組織運営の仕組みが見える、同期とのつながりが深いなど、若手にとっては貴重な体験ができる環境が整っていると考えています。
メリットの具体例
では、日系大手SIerに新卒で入社することの具体的なメリットを、実際の経験をもとにいくつか紹介します。また、コンサルティングファームではどうかというのも併せて紹介します。
研修が充実
私が入社した会社では、新卒で入社して最初の1年は、ほとんどが研修の期間です。日系の企業は特にこういった研修が充実しているイメージです。私も入社当初、最初の半年は座学で、後半の半年はOJTで実務を学びました。この1年で、SEとしての基本的なスキルを身につけることができました。
さらに、社会人としての心構えやチームワーク、名刺交換、会議での議事録作成など、社会人生活において欠かせないスキルも研修を通じて学べました。特に技術的な部分をOJTを通じて研修を受けられるのはとても良い経験だと思っています。コンサルティングファームではこのような研修はあまり充実していないように感じため、最初にしっかり基礎を学べるSIerは非常に価値のある職場だと感じます。
所属部署の歓迎がすごい
SIerでは、新人が入社すると部署全体で歓迎してくれます。私が入社した時も、所属する課から歓迎会が開かれ、OJT完了後にはお疲れ様会が企画され、部署全体のメンバーが歓迎してくれる雰囲気がありました。これは、コンサルティングファームでは部署全体を巻き込んでそういったことを実施ている感じがしないので、そういった歓迎ムードをあまり感じられない文化かもしれません。
また、所属する部署での調整や、教育計画の策定なども行われ、部署の一員として、しっかりと受け入れてもらえました。こういった歓迎が部署全体であることで、みんなに受け入れられているのだなと安心して業務を始められました。
組織運営の仕組みが知れる
私が所属していたSIerでは、所属する部署の課のメンバーで週次で定例があり、その場で各メンバーが各々で担当しているPJの状況を課長に報告したり、そのプロジェクト状況を踏まえた課の収益状況等が討論されました。
課長中心に討論されますが、若手も一つのプロジェクトの担当者として討論に入れるので、収益に対する認識だったり、誰をどのプロジェクトに参画させるかの組織づくり等の運営の仕組みを知ることができます。コンサルティングファームだと若手でそこまで任せることはなく、プロジェクトワークに専念することになる。
同期の仲が良い
SIerにおける新卒の同期は、研修で一緒になることが多いため、仲が良くなりやすいです。特に新卒の間は、お互いに協力しながら学ぶことが多いので、仲間としての絆が強まります。私も同期と共に様々なイベントや飲み会に参加し、仕事以外の部分でも多くの思い出を作ることができました。
こうした同期の関係性は、仕事の場でコミュニケーションを円滑にとることに繋がります。コンサルティングファームの場合は、同期が仲が良いのかあまり把握できていませんが、それほど同期のつながりが濃いものだと感じられないです。
まとめ
新卒でSEを志望した理由は、顧客の課題を解決するためにITを活用したいという強い思いからでした。その中でも日系の大手SIerに入社するという選択をしました。今はITコンサルに転職していますが、この経験はとても有益だったと今でも思っています。この記事がキャリア選択の参考になれば幸いです。
コメント