システムエンジニアに必要な資格とスキルとは?元SEのITコンサルの視点から解説

SE時代のコト

「SEに必要なスキルって何なんだろう」
「ITコンサルから見て、活躍しているSEが持っているスキルが何だと思うか教えてほしい」
「SEから転職するうえで何かおすすめの資格はあるのかな」
「そもそも転職で資格って必要なのかな」

ITコンサルの経験からSEの仕事を振り返ると、SEに必要なスキルがITコンサルと異なると思いました。ITコンサルとSEは仕事内容が似ていますが役割は違うので、必要なスキルが異なります。また、SEの時に取得しておくべき資格もあります。

この記事では、SEに必要だと感じたスキルを、ITコンサルの視点から解説します。またSEの時に取得していおいた方が良い資格もありますので、その点について紹介したいと思います。SEでは求められるスキルだけど、ITコンサルではそれほど求められないという部分もあるので、併せて紹介することで、何かの参考になれば幸いです。

ちなみに、私のSE時代の仕事内容を以下記事にまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。

SEが取得すべき資格

SEが取得するとITコンサルになっても役に立つ資格はPMPです。その理由を紹介します。

PMPはどの職種でも今後のキャリアに役立つから

SEからの転職先は豊富です。ITコンサル、社内SE、外資系IT企業・・・と、様々なキャリアを描くことができます。そしてそのキャリアを築くために最も役立つ資格はPMPです。PMPはプロジェクトマネジメントにおいて世界的に認められている資格であり、システム導入プロジェクトに携わるにあたっての大きな強みとなります。

PMPは、プロジェクトマネジメントの基本的な知識を網羅し、実際のプロジェクトでもそのスキルを直接活かすことができるため、SE時代に取得しておくことで、転職後すぐに活用できる知識を身につけられます。SIer各社の施策としてPMPの取得は奨励している場合もあり取りやすいかと思います。

PMPとは

PMPは、プロジェクトマネジメントの基本を学び、プロジェクトの計画、実行、監視、終了までを網羅的に理解することができる資格です。PMPを取得すると、プロジェクトマネジメントの基礎をしっかり学べるだけでなく、実務でプロジェクトの進行や進捗管理を行う際にも役立つ実践的な知識を得ることができます。

PMBOKに基づいた知識体系を理解することで、プロジェクトが進行する中で発生する様々な課題に対応する力を身につけることができます。私自身、PMPを取得すると体系的にプロジェクトマネジメントを理解することができたため、ITコンサルでPMOとして参画した際に求められるスキルや知識を把握することができたので良かったです。

また、顧客によってはPMOにPMBOKの知識を求める場合もあるので、その際も即答でき役立ちました。PMPを持っていると、顧客にも安心感を与えることができ、プロジェクトの運営や進行において信頼を得やすくなります。

SEの時にPMPを取得するのがおすすめな理由

以下では、なぜSE時代にPMPを取得しておくべきなのかをお伝えします。

SE経験者はプロジェクトマネジメントを求められることが多い

例えば私の場合は、SEからITコンサルに転職しましたが、システム導入を支援する中でプロジェクトの構想策定や要件定義等の上流工程から関わることが多く、その後の設計工程で、PMOとしてプロジェクトに参加するケースが多いです。PMOは、プロジェクトの計画や進行を管理し、問題が発生した際に調整役として活躍する役割を担います。

PMPを取得することで、ITコンサルとしての立ち位置を確立しやすくなりました。他にも社内SEや外資系IT企業でもプロジェクトをマネジメントする役割になることは多いと思います。PMPを取得していることでどの職種に転職しても活躍する知識やスキルを身につけることができます。

多くのSIerでPMP取得が促進されている

また、PMPは多くのSIerが取得を社内で促進していると思いますので、比較的取りやすいと思います。SIerとして、システム導入のプロジェクトを進める際に、下請けベンダーの管理が必要になりますので、どこのSIerもPMPの取得を進めています。

社内施策としても、PMの資格にゴールドやシルバーなどのランクを付けて、プロジェクト規模〇〇億円以上は、ゴールドPMしかアサインできないといったようなことまで設けています。そのため、比較的取りやすく且つ転職後も重宝するため、PMPは非常におすすめな資格です。

SEに必要なスキル

どの仕事もそうですが、その仕事によって求められるスキルが異なります。特にSEの仕事は特徴的だと思っていて、SEの特徴に合ったスキルが必要になります。ITコンサルはロジカルシンキングや資料作成力が必要で分かりやすいです。

一方で、SEはその役割の広さから技術的なスキルからプロジェクト管理といった幅広い知識が重視されます。それぞれの役割の特徴に合わせたスキルが必要であり、SEとして必要なスキルをしっかりと身につけておくことが、ITコンサルになった今振り返ってみると必要なことなのかなと考えています。

SEはジェネラリスト

SEといっても、プロジェクトマネージャーやソフトウェアエンジニア、プログラマーやインフラエンジニア等の幅広い役割があります。SEというと基本的には、システムの導入に責任を持ちながらも自身では開発を行わずマネジメント系が主な役割になります。様々なステークホルダーとの信頼関係を構築してプロジェクトを進めたり、各担当者と対等に会話ができるように様々なスキルが必要です。

ジェネラリストとして包括的にスキルが必要ですが、SEとして特に必要なスキルはこれなんじゃないかなと思っているものがあるのでそれを紹介したいと思います。

スキル4選

プロジェクトマネジメント

SEで最も必要なスキルは、プロジェクトマネジメントだと思います。ITコンサルと違うポイントは、実際にシステム開発する下請けベンダーを直接管理する必要があるということかなと思います。本当に稼働までシステム構築が間に合うのか、リスクはないのかをPMBOKというプロジェクトマネジメントの基礎となる知識に沿ってプロジェクトを推進していくスキルが必要です。

そのため、SIerではそういったプロジェクトマネジメントスキルが伸ばせるように、社内でPMPの資格取得が推奨されていて、人材の育成に力を入れています。プロジェクトが炎上して、利益が出なくなってしまうことがSIerの最も避けるべきパターンなので、そうなる前に対処できる人員を育てていくことが重視されているのかなと思います。

コミュニケーションスキル

SEは、顧客、コンサル、下請けベンダー、社内上位層等の関連するステークホルダーが多いことが特徴かなと思います。顧客の中でも様々な役職の人がいるため、大規模プロジェクトだと一つのプロジェクトに関与する人が100人くらいになることもあります。

そうなると、必然的にコミュニケーションをとる機会が多くなるため、各ステークホルダーとの信頼関係を構築し、円滑にプロジェクトを推進するようなコミュニケーションスキルはとても重要になります。一方、ITコンサルはステコミ層のような上位層とのコミュニケーションはSEに比べると頻度が高いですが、SEと比較すると関連するステークホルダーの種類は多くないと思います。

IT知識/経験

SEには、システム開発に必要な深いIT知識やプロジェクト経験が求められます。実際にシステム構築を進める責任者として、なぜこういう設計になっているのかといったシステム自体に関連する知識やテストスケジュールの組み方等のシステム導入に関する知識や経験が必要になります。

そういった知識や経験がないと実際に手を動かす下請けベンダーの管理ができなかったり、スケジュールに関する顧客への説明もできなくなります。ITコンサルでは、SEほど深いITの知識は必要がなく、SEや顧客と会話できるくらいのIT知識があれば問題がないと感じています。

ストレス耐性

ストレス耐性はSEもITコンサルも同様に必要なスキルかなと思います。ただ性質が少し異なり、SEはどちらかと言うと顧客からのストレス負荷が高いのかなと個人的には感じています。というのも、進捗遅延や課題発生はシステム導入のプロジェクトだとありがちなのですが、その際に顧客から詰められることが多いからです。

一方、ITコンサルは社内でのレビューが厳しいので、顧客からの指摘の前に上司から詰められることが多いです。どちらもストレスがかかるので、そういった詰められることに対して、自分を保つことができるスキルが求められると考えています。

まとめ

SEでは様々なスキルが必要になるのですが、代表的なものについて触れてみました。SE時代に培ったスキルを基盤に、ITコンサルへの転職も視野に入ってくると思いますので、この情報が何かの参考になれば幸いです。

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