「外資系って実力主義だからぎすぎすしているのかな」「外資系ってどんなバックグラウンドの人がいるんだろう」
ITコンサルに転職を考えている人の中で、日系のSIerと外資系の総合コンサルティングファームの企業文化にどれだけ違いがあるのか、気になっている方は多いと思います。特に、コンサルティング業界への転職を希望しているSEの方にとって、企業文化の違いは重要な選択肢の一つです。
この記事では、私の経験から私が所属した日系SIerと外資系コンサルの企業文化の違いについて解説します。成果主義や年功序列、役割の明確さ、中途採用の比率など、企業文化の面で具体的な違いを3つに絞って説明します。これを読んで、どちらの文化に向いているかを見極め、転職活動を進めるための参考にしていただければと思います。
※ちなみに、SEこそITコンサルに転職すべき理由は以下に記載しています。
結論:外資系は実力主義、日系はゆるゆるな文化
細かい違いはあるのですが、その根幹となっているのは、実力主義かゆるっとできるかどうかの違いだと考えます。というのも、コンサル業界、特に外資系の企業では、コンサルタント個人が会社の「商品」として扱われます。そのため、いかに実力のある人を評価できるかという文化になっています。そうしないと実力のある人は他社に簡単に移ってしまいます。一方、日系SIerでは、まだ年功序列が色濃く残る企業が多く、勤続年数が評価されることが多いです。
違い | 外資系コンサル | 日系SIer |
---|---|---|
成果主義 vs 年功序列 | 成果が評価される。年齢や勤続年数に関係なく昇進が決まる。 | 年功序列が残り、年齢や勤続年数が昇進に影響。昇進には時間がかかる。 |
役割の明確さ vs 曖昧さ | 各自の役割が非常に明確で、責任範囲がはっきりしている。 | 上司から仕事が振られることが多く、役割が曖昧になることがある。 |
中途入社 vs 新卒中心 | 中途入社が多く、様々な業界経験を持つ人たちが集まり、多様性が高い。 | 新卒からの社員が多く、同じバックグラウンドを持つ人たちと働くことが多い。 |
日系SIerと外資系コンサルの具体的な企業文化の違い3選
1. 成果主義 vs 年功序列
外資系のITコンサルは、成果主義が基本です。仕事の成果や結果がほぼまっとうに評価され、年齢や勤続年数に関係なく昇進が決まります。基本的にはプロジェクトの上司が評価してくれるので、評価内容も妥当ですが、絶対評価として高評価を得られるかは、レポートラインの上司次第。キャリア的にも上に上がれる人はそのまま上がっていきますが、上がれなくなったら必然的に転職を考える人が多いと思います。
逆に、日系のSIerでは、年功序列がまだ色濃く残っており、年齢や勤続年数が重要視されることが多いです。昇進するためには、上の人がいなくなるか上の人が上がってからじゃないと昇進できず、長い時間がかかる場合もあります。
2. 役割の明確さ vs 曖昧さ
外資系コンサルでは、各自の役割が非常に明確です。例えば、プロジェクトにアサインされる際にも、自分のタイトルに従ってアサインがされる。また、プロジェクト内の仕事内容が非常に明確であるため、各メンバーの責任範囲がしっかりと定められています。とはいえ、求められるのは、自分の役職の一つ上の役職の働きになるので、そこが大変です。
一方、日系SIerでは、役割が非常にあいまいです。いきなり上司が担当していた仕事を振られることもあり、その仕事が自分の役割を超えることもあります。結局、できない上司が課長とかになってしまうので、役職と実力が伴っておらず、責任範囲があいまいになってしまうことが多かったと感じています。
3. 中途入社 vs 新卒中心
外資系コンサルでは、中途入社が多く、色んなバックグラウンドを持った人が集まります。多様性が高く、様々な視点を持つ人たちと働くことができるため、とても面白いです。ただ、当然、入れ替わりが激しいということで、安定した終身雇用を望むのであれば向かないと思います。
一方、日系SIerでは、新卒からの一貫した社員が多い傾向にあります。そのため、同じようなバックグラウンドを持つ人たちと一緒に働くことが多く、場合によっては既存の慣習や過去の経験が重視されがちです。これが会社の外で通用するかは疑問で、ずっとその会社にいるのであればよいかもしれませんが、市場価値は低くなると思います。
まとめ
ITコンサルとSIerの企業文化には大きな違いがあり、それぞれの文化が自分に合っているかどうかが転職先選びの重要なポイントとなります。転職を考えている場合は、自分がどのような企業文化に合っているのかを理解し、自分にとって最適な職場環境を選ぶことが大切です。成果主義で自分の実力を発揮したいのか、安定した環境でじっくりと経験を積みたいのか、その選択肢をしっかりと見極めることが転職成功のカギとなるでしょう。
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