「応用情報技術者試験って、そもそもどんな試験なのか?」
「独学で合格することはできるのか?」
「仕事で勉強時間が取れないから効率よく勉強したい」
応用情報技術者試験を受けようか悩んでいる人はこんなことを考えているのではないでしょうか。
この記事ではそんな悩みを解決できる内容をぜひお伝えしたいと考えています。
SEとして働きつつ、応用情報技術者試験に合格しないといけない人は多いと思います。応用情報技術者試験くらいなら、SEではなくても、社内のIT部門やITのことを少し理解したい人でも受けることはあると思います。
仕事をしながら試験に合格するなんて面倒だし、できなさそう、と私も思っていました。毎日仕事をしながら、試験勉強の時間なんてなかなか取れない。それでも、どうにか工夫して、独学で応用情報に合格することができました。

本記事では、そんな私が実際に行った「戦略」と「勉強法」をすべて公開します。これさえ知ってしまえば、あと必要なのは、勉強を継続する力と少しの運だけです。ぜひ、勉強時間が無い方にも参考になれば幸いです。
ちなみに、今回の資格取得にあたり、勉強は朝にほとんど行っていました。試験勉強に最も重要な朝活のやり方は以下の記事にまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。
独学で応用情報技術者試験の合格は可能
まずお伝えしたいのは、応用情報技術者試験は、独学でも十分に合格可能だということです。実際に私自身、SEとして働きながら独学で合格しました。市販の参考書や問題集が非常に充実しているため、正しい勉強法と継続力があれば、誰でも合格を狙えます。問題はいかにモチベーションを維持するかにかかっていると思います。
報奨金が出る会社もあると思いますが、何回も不合格だったり、高額の通信教育を使ってしまうと、それで報奨金が消えてしまいますよね。独学での合格は普通に可能ですので、ぜひこの記事を参考に独学で合格を目指してもらえればと思います。
応用情報技術者試験とは
- IPA(情報処理推進機構)が実施する国家資格
- 情報処理技術者試験のうち、ITパスポート、基本情報技術者試験の次のレベルに位置づけられています。
- ITエンジニアやSE、ITコンサルを目指す人が「専門知識・応用力」を証明できる資格です。
どんな人向け?
- ITエンジニアとして基本的な知識を身につけた人
- 基本情報技術者試験(FE)合格者が次に挑むステップ
- プロジェクトリーダーやITコンサルを目指す人
試験の内容
応用情報は「知識を知っている」だけでなく、「どう使うか」まで問われます。
試験区分 | 内容 | 形式 | 時間 |
---|---|---|---|
午前試験 | IT全般の知識を問う(アルゴリズム、ネットワーク、セキュリティ、マネジメントなど) | 四択マークシート(80問中60問解答) | 150分 |
午後試験 | 応用力を問う(システム設計、経営戦略、セキュリティなど) | 記述式(11分野から5問選択) | 150分 |
合格基準
- 午前・午後 両方で60点以上(100点満点)
- 片方だけ60点を超えても不合格
難易度の目安
- 合格率:約20%前後
- 基本情報より難しいけど、高度情報処理試験(SCやPMなど)よりは易しい
- 実務経験がある社会人には理解しやすい内容
取得のメリット
- IT知識の幅広さを証明できる
- 社内昇進や資格手当の対象になりやすい
- 高度情報処理試験の午前試験免除が受けられる(合格から2年間)
そもそも、なぜ受験したのか?
そもそも私が応用情報技術者試験を受験したきっかけは、以下の2つでした。
- 知識の習得:若手の頃はITに関する知識がなかったため、資格の勉強をすることで知識を習得しようと思いました。
- 社内の雰囲気:「応用情報ぐらいは持っておかないと…」という無言の圧力を感じ、周りの同期も受けていたため、自分も取得しないとという雰囲気がありました。実際はこの無言の圧力に負けて受験しました。
応用情報の次の高度情報の方も何か取得しないといけないような雰囲気もあり、もし落ちたら一気に高度情報を受けようかな、という選択肢もあり、モチベーションの維持が難しかったです。
紹介する勉強法の考え方
応用情報は午前試験と午後試験に分かれており、試験範囲が広いです。そのため、ふとした瞬間に受験するのやめたいなと思うタイミングが来ることがあります。私の場合は、報奨金が出るので何回かは落ちれるし、別に今回は落ちてもいいかというような方向に簡単に流れてしまう状況でした。
しかし、勉強方法を極力シンプルにし、勉強範囲を狭めることで、ここまでは頑張って勉強しようと何とか自分に言い聞かせました。今回ご紹介する勉強方法は合格までに実施しなければならない最低限の範囲です。
そのため、冒頭で少しの運が必要と言いました。休日に勉強がどうしてもできない派なので、休日は勉強をしていません。その分、平日頑張ろうと思いました。正直、参考になるか怪しいのですが、ある合格体験記として読み物的に読んでもらえればと思います。
勉強範囲を狭める
冒頭にお伝えした通り、試験範囲が広いのがこの応用情報技術者試験の特徴だと思っています。高度情報技術者試験だと、セキュリティ、ネットワーク、プロジェクトマネジメント・・・だったりとその領域に特化した試験になっていますが、応用情報技術者試験はすべてが出題範囲になっています。
私の考えでは全ての範囲を勉強してしまうと大変ですし、そもそも勉強が詰まらないと感じてしまうと思います。
ネットワークなんてほとんど実務に関係ない人がネットワークの勉強しても意味ないと感じると思います。それで勉強のやる気を失ってしまっては元も子もないので、勉強範囲は自分の専門に近い範囲に狭める勉強を私はしました。
無理はしない
私は朝活として平日の朝早起きするのは得意な方だと思います。そのため勉強は平日の朝の身にしました。平日の夜や休日はほとんど勉強しませんでした。
というのも、無理に勉強をしてもつらいだけですし、効率が悪いと思ったからです。やるときはやって、やらない時はとことんやらないという風にメリハリをつけた方が結果的に効率の良い勉強になりました。
人それぞれなのかもしれないのですが、私は試験勉強にそれほどエネルギーやプライベートの時間を使いたくないので、極力自分が納得する形で勉強するようにしていました。
具体的な勉強方法
午前と午後で出題が大きく異なるため、午前対策と午後対策に分けて紹介します。人それぞれなのですが、やはり大半の人が午後の方が難しいと言うので、午後対策に時間をとれる勉強法になっています。(たまに午前の方が難しいと言う天才がいるのですが)
午前対策:通勤中にスマホで過去問を解く
冒頭にお伝えした通り、午前の問題は四択のマークシートになっています。問題も1問1答形式のため、いかに覚えた知識を発揮できるかにかかっています。
そのため、問題としては幅広い範囲から主題されるのですが、覚えれば難なく回答できますので、以下に覚えられるかがポイントになっています。過去問を何年分もやっていたら嫌でも覚えてしまうのでそのやり方をお勧めしています。
- 使用教材:応用情報技術者ドットコム
- 勉強方法:通勤時間の30分を使ってスマホで過去問を解く。わからない部分は午後対策として購入したテキストで理解を深める。午前はこれで十分だと思いました。
- 勉強戦略:
- 同じような問題が頻出するため、過去10年分を完璧に解けるようにする。
- 理解しなくても、暗記でもなんでもいいので、ひたすら覚える。
これを実施していくと合格ラインまで届くようになります。合格ラインまで届くようになったなと思ったら、通勤時間ではなく机に向かって試験と同様に問題を解いてみるとよいと思います。
午後対策:得意分野の選択と集中
午後は午前と違って難しいです。長文読解になっており知識を身につけるだけではなく、その問題の状況から適切な回答を導く必要があります。
また、セキュリティ、ネットワーク、プロジェクトマネジメントといった専門領域に分かれているため、それぞれの知識がないと回答することができません。
そのため、私の勉強方法では得意な領域をこの勉強段階で絞って進めるようにしています。勉強時間の効率化と試験時間の効率化を目的としています。ここがポイントかなと考えています。
- 使用教材:情報処理教科書 応用情報技術者 テキスト&問題集
- 勉強方法:平日毎朝6:30〜7:30の1時間、自宅で集中して取り組む。まずはざっとテキストを1周した後に、とにかく過去問を解きまくる。10年分は最低でも解けるようにする。
- 勉強戦略:
- 出題形式が選択式のため、得意な領域を絞って対策。
- 私は業務との親和性が高いマネジメント系に集中し、技術系は一切触れなかった。
- 得意領域を絞ることで、限られた時間を効率的に使える。
- 試験当日も問題選択に時間とメンタルを奪われなくて済む
過去問は最低でも3週はすべきです。3周目は問題を覚えてしまっているかもしれませんが、繰り返し解くことで同様の問題が出たときに思い出すことができます。
試験当日の気構え
応用情報のポイントは、試験が午前と午後に分かれていて、午後の方が難しいことを意識して当日は臨む必要があります。
午前試験:省エネで乗り切る
- 戦略:午後試験に向けて脳のエネルギーを温存。
- ポイント:
- 時間は余るので、ゆっくり1問1問丁寧に解く。(焦らない)
- 途中退出はする必要がない。そのまま席に座って無駄な思考をしない。(退出しようかなと考えない)
とにかく省エネで乗り切ることが重要です。午後に全力を出すために脳の疲れを感じないように余裕を持って解くことをお勧めします。
午後試験:自分を信じて全力を出し切る
- 戦略:事前に決めた問題を上から順に解く。全問解き切る。
- ポイント:
- 問題が難しくても、途中で「やばい今回は外れかもしれない…」と焦らない。想定通りと平常心で進める。
- 午後はスピード重視。ちょっとつまづく問題があれば、飛ばして戻ってくるようにする。
午後は持っている力をすべて発揮できるようにスピード重視で解いていきます。そうすると時間は余るはずなので焦らず解いていくことをお勧めします。焦ると自分の力が発揮できないので、自分を信じて焦らないようにするのが肝心です。
まとめ:地道な努力が合格への近道
応用情報技術者試験は一見ハードルが高く感じるかもしれませんが、勉強時間の確保やモチベーションの維持できれば、独学でも確実に合格を狙えます。私の勉強法は午後問題を予め的を絞ってしまっているので、リスクは少しあるかなと思います。ただ、この勉強方法でも合格はできたので、もし共感できる人は参考にしてもらえればと思います。
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