【合格体験記】簿記2級は70点でOK!独学で合格するコツを全部教えます

資格の話

「簿記2級って独学で本当に合格できるのか・・・?」
簿記3独学で合格できそうだけど簿記2級となると難易度が格段に上がるらしいけど

簿記2級は役に立つ資格と言われていますが、通信教材でお金をかけてまで取ろうかと言われるとそこまでではないと思います。しかし、独学で合格できるかというと難しいのではないかと思う人が多いと思います。

実際、私自身が簿記2級を独学で勉強し始めの時は難しいのではないかと少し不安を感じました。試験範囲が広く、内容も難しいため、簿記2級からは通信講座がおすすめされていたり、独学は難しいと感じてしまうかもしれません。

しかし結論から言うと、簿記2級は市販の参考書と問題集だけで、独学合格が可能です。実際に私は一発合格を達成しました。

この記事では、私がどのように学習し、どんな教材を使って、どのようにモチベーションを保ちながら勉強したかを具体的に紹介します。働きながら、子育てしながらでも挑戦可能な方法ですので、独学を検討している方の参考になれば幸いです。

特に重要なのがモチベーションの維持だと思っています。

私が簿記の勉強をしていた時に、勉強後に疲れを感じたことを覚えています。しかも範囲が膨大です。独学だとそれなりに勉強期間がかかってしまうので、ふとした瞬間にやっぱり受けるのやめようかなと思う時が来ると思うんです。そういう時もあることを踏まえて、本記事を読んでいただければと思います!

ちなみに、簿記2級を取得するために活用した、朝活については以下の記事にまとめていますので、もし興味があれば覗いてみてください。

独学で簿記2級の合格は可能

まずは、私の試験結果なのですが、一発合格しました。試験結果は以下のとおりです。

  • 第1問:16点(満点20点)
  • 第2問:20点(満点20点)
  • 第3問:14点(満点20点)
  • 第4問:20点(満点28点)
  • 第5問:12点(満点12点)
    → 合計82点(合格ライン:70点)

ただし、やみくもに勉強をしていても、途中で挫折するか、何度も不合格になってしまう可能性があります。独学のポイントは:

  • いかにモチベーションを落とさず継続して勉強するか
  • 勉強のための時間をとれるか
  • 正しい教材で、正しく勉強できるか

要するに、継続して勉強できるかということです。私の場合、日中はITコンサルとして働きながら、平日の朝1時間半だけの勉強時間で合格しました。もちろん、子育て中のため休日は一切勉強していません。そんな状況でも、参考書を理解し、問題集を解き、模擬試験で仕上げるというプロセスを踏めば、独学でも十分通用する試験です。

そもそも簿記2級とは

試験概要

  • 実施団体:日本商工会議所(日商簿記検定)
  • 出題形式:筆記試験
  • 試験時間:90分
  • 配点:100点満点中70点以上で合格
    • 商業簿記:約60点分
    • 工業簿記:約40点分
  • 試験範囲:会計基準改正に応じて随時更新
大問分野配点出題内容の例
第1問商業簿記20点仕訳5問
第2問商業簿記20点補助簿・伝票、勘定記入、財務諸表作成など
第3問商業簿記20点精算表、財務諸表(B/S・P/L・株主資本等変動計算書)作成
第4問工業簿記28点原価計算(総合原価計算・個別原価計算など)
第5問工業簿記12点製造原価報告書、標準原価計算、CVP分析など

何に役に立つのか

私の場合、まずは工業簿記の原価計算の部分が、管理会計の知識に役に立ちました。システム導入をする際は、財務会計、管理会計が必須になってくるのですが、用語や原価計算の考え方などで簿記2級の知識があることで、顧客と話をすることができました。

簿記3級も持っていたのですが、簿記3級の場合だとあまり仕事に活かせるレベルの知識ではなく、簿記2級だと苦労して取得したかいがありました。それほど簿記2級の知識は役に立っています。

なぜ独学で合格できるのか?

冒頭にもお伝えした通り、簿記2級は通信教材等もあり、独学だと一般的には難しい部類にも入りそうなくらいの難易度です。しかし、正しく勉強することで独学は可能です。その理由をお伝えします。

理由1:市販教材の質が非常に高い

まず、市販の参考書と問題集は非常にわかりやすいです。簿記2級の試験範囲は、商業簿記と工業簿記の2本立てで、確かにボリュームはありますが、市販の参考書はどれも工夫が凝らされており、内容をかみ砕いて丁寧に解説してくれます。

特に私が使った「みんなが欲しかった!簿記の教科書・問題集シリーズ(TAC出版)は、カラー図解で読みやすく、順序立てて理解できる構成になっていました。商業簿記・工業簿記それぞれに教科書と問題集の2冊があり、計4冊だけで完結でき、私はこちらがおすすめです。

●商業簿記

●工業簿記

理由2:満点を狙わず、合格点を取る戦略でOK

ここが独学で簿記2級合格を目指す大きなポイントになります。簿記2級は70点で合格。逆に言えば、30点分は落としてもいいということです。すべてを完璧にしようとすると負担が大きく、挫折のもとになります。「苦手な分野もあるけど、合格ラインに届けばよい」という気持ちで学習を進めることが、独学成功のカギです。

途中難しい単元が出てきてモチベーションが下がってしまう時があるのですが、満点を狙わなくてもよいと気軽でいると試験勉強を続けることができると思います。自分に甘くいきましょう

ちなみに、70点の取り方を戦略的に考えると以下がおすすめです。

  • 第1問:16点(満点20点)←8割取る(=1問ミスに留める)
  • 第2問:12点(満点20点)←6割取る
  • 第3問:12点(満点20点)←6割取る
  • 第4問:23点(満点28点)←8割取る
  • 第5問:10点(満点12点)←8割取る
    → 合計73点(合格ライン:70点)

具体的な勉強方法:私の独学スケジュールと勉強のポイント

受験のきっかけ

そもそも、私が簿記2級を受験しようと思ったきっかけは、ITコンサルとして、経理部門向けの基幹システム導入プロジェクトに携わる中で、「経理の実務を理解したい」と考えるようになったためです。会計周りのプロジェクトが多く簿記2級が必要だとふと感じました。

直接必要というわけではありませんが、業務理解を深める目的で簿記2級の受験を決意しました。要するに、絶対にとらないといけないわけではなく、すぐに勉強を辞めようと思えばやめれた状態だったこともあり、モチベーションの維持が難しかったです。

平日朝1.5時間がメイン

私は朝型人間なので、毎朝7時〜8時半の1.5時間を学習時間にあてました。私個人的に感じたのは、簿記がとても頭を使うからか、これ以上長時間やると集中が切れて効率が落ちてしまうということです。情報処理資格の試験勉強であれば、もっとできたのですが、簿記は1.5時間が限界でした。

また、仕事終わりに余裕があれば、その日の内容を30分ほど見返すこともありました。休日は家族と過ごしたかったので、勉強はしませんでした。それくらいの位置づけで勉強を進めていました。

忘れないようにした

勉強時間があまり確保できないため、効率よく勉強を進める必要がありました。簿記2級は範囲が広く、一周しても戻ってきたころには忘れてしまう懸念があったため、とにかく定着重視の進め方として、前日の復習から必ずスタートすることを心がけました。

単元の復習や前日解いた問題の解き直しにかなりの時間がかかったため、1周するのもとても時間がかかりましたが、定着度合いは高いと感じました。「とにかく1周回す」よりも、「ゆっくりでも確実に理解していく」方が結果的に近道だと考えています。

時間を計って解く

簿記2級は時間との勝負になるため、一通りの勉強が終わって問題集を解く際には必ず時間を測ることをお勧めします。それも、大問ごとに測り、各設問で時間通りに解けているかを意識しながら勉強することが大切です。

具体的な各設問ごとの時間配分は私の感覚ですと以下の通りです。

また、試験の際に解く順番にもコツがありその順序も示しています。できる限り得点をとれる大問から順番に解くイメージです。特に大問2,3は時間がかかるため、引っかかってしまうと時間を取られてしまうため、後回しにします。

大問分野配点時間配分解く順序
第1問商業簿記20点10分
第2問商業簿記20点25分
第3問商業簿記20点25分
第4問工業簿記28点15分
第5問工業簿記12点15分

独学でのつまずきポイントと心構え

簿記2級には、途中でつまずきやすい単元がいくつかあります。私の場合は以下の内容で苦戦しました:

  • 商業簿記:銀行勘定調整表、税効果会計、連結会計
  • 工業簿記:標準原価計算

ここで精神的に大事なのが、満点を目指さないことです。簿記2級は70点で合格なので、30点は落としても問題ないです。このマインドは試験当日に苦手な問題が出てきた時のメンタルのコントロールにも直結します。

また、勉強中に苦手な単元だなと感じている部分も、そんなに頑張って理解しようとはせずに、気軽に読み飛ばしても良いくらいの気持ちで進めるとよいと思います。結果的に勉強があまりうまく進まなくても、後述するネット試験は受験日を柔軟に選択することができるため、思い通りに勉強がはかどらなくても、焦る必要がありません。

試験方式:ネット試験が圧倒的におすすめ

私はネット試験で受験しました。

  • 試験日・時間・場所が選べる
  • 操作も簡単で、問題番号の順番変更も楽

ネット試験の方が柔軟に計画を立てられるため、働きながらの受験には相性が良いと思います。「紙じゃないと不安」という人もいますが、私自身、まったく違和感なく受けられました。

まとめ

簿記2級は決して簡単な試験ではありません。心が折れそうになる時が来ると思います。でも、正しい教材と、自分に合ったやり方、そして継続する力があれば、独学でも十分合格できます。独学だからこそ、自分のペースで進められます。無理せずに勉強を進めればよいと思います。本記事が、これから簿記2級を目指す方の一歩につながれば嬉しいです。

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